充電電池のすゝめ

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LEDランタン等、最近は内蔵バッテリーの物が増えましたが、個人的にはまだまだ乾電池はイケると思ってます。丈夫さ、入手性の良さ、使い切ってもすぐ交換できる点が大好きな筆者です。

100均の電機関連小物もまだまだ乾電池式が主流。
こいつらをフル活用するためにも乾電池は必要です(笑)

乾電池のメリット

どこでも買える、買ってすぐ使える

コンビニやスーパーでも買えますし、買ってすぐ使えます。最近でこそある程度充電済みのモバイルバッテリーとか売ってますが、まだまだそこまで多くはなく、基本は買って充電してから使う前提ですよね。普通の乾電池は当然最初から全力です。

ほったらかしで長期保管できる

とにかくほっといても品質キープしてくれます。今の乾電池は製造から10年もちます。
(ちゃんとしたメーカーのやつ限定)

ランタン等のキャンプ用品を防災用品兼用として考えたときは、長期保管が可能なアルカリ乾電池を使うタイプがベスト。ローリングストックの考え方で少しずつキャンプに回して使っていくのもアリです。
長期保存する電池はパナソニックのエボルタが特にオススメ。
ドンキのレジ前ワゴンとか100均にあるような安物は割と簡単に液漏れします。ちょっとお高いですけど、いざ使おうとしたら「液漏れしてて使えませんでした」では話にならないので、防災用品としては信頼性の高いものを置いておきましょう。

とはいえ毎回お高いアルカリ電池なんて使いたくない

という方に対して、「予備とか防災用備蓄は良いアルカリ乾電池を常備しつつ、キャンプ時はニッケル水素の充電式乾電池を持っていくのはどうでしょうか」という提案でございます。

我が家は子供と私がミニ四駆やってるので充電器も充電電池もわりと豊富にある、というのが内情ではありますが(笑)

キャンプのたびに電池使い捨てていくのは勿体ない…という方は充電式で経済的に。
Panasonic等によると、1回の充電でかかる電気代は4本でも約1円ということです。

ニッケル水素(Ni-MH)充電電池がオススメ

リモコンや時計みたいに「ずっと入れたままでめったに替えない」ものは普通の電池でいいと思うんですが、暑さ対策グッズやランタンのように「毎日は使わないけど、使う時はガーッと使って使い切ったら交換して、を繰り返す」ような用途だとニッケル水素充電電池がオススメです。

そもそも充電電池に種類が?

さっきからやたらニッケルニッケル言うなぁと思われてるかと思いますが、理由がありまして。
普段あまり意識はしてないと思いますが、一般用途ですと大きく分けて充電電池には2種類あるのです。

ニッケル水素電池

普通の人がイメージする「充電電池」は今はコレだと思います。単3など、普通の乾電池サイズで、充電器で充電して繰り返し使える奴です。「Ni-MH」って書いてるやつですね。昔はニッカド(ニッケルカドミウム、Ni-cd)なんてのもありましたが、今は主流ではなくほとんど見かけることはありません。

通販や家電量販店はもちろん、スーパーや100均にもありますし、コンビニに置いてるところもあります。

リチウムイオン電池

スマホやモバイルバッテリーはもちろんのこと、最近多い充電式のランタン等も基本的にコレを使っています。

リチウムイオンバッテリーはエネルギー密度が高いのでコンパクトにできるメリットがあります。なので内蔵に向いているんですね。

が、高密度なのでその分取り扱いがデリケートです。バッテリーだけではなく、充電や電気出力のための制御ユニットもセットで必要になるので、粗悪な製品は信頼性がちょっと怖い。発火炎上騒ぎなんかもちらほら耳にされますよね。(個人的には海外モノはAnkerとHidiscくらいしか買いたくないです)
熱や衝撃に比較的弱いので、個人的にはアウトドアでガンガン使うには少し不安があったりも。
あと放電も多めなので、放置しておくと割と簡単にいつの間にか空っぽになってたりします。
一度空っぽになると性能も劣化しますし、毎日使っているスマホや使用頻度の高いモバイルバッテリーならともかく、たまにしか使わないキャンプ道具、防災用品にはまだまだ向いているとは言いづらいのかなと個人的には思っています。

どう選べばよい?

充電電池の選び方

容量(大きさ)

電池は「mAh」というのが容量です。ここが大きいほど大容量。当然大きい方がだいたい高額です。
ざっくりですが、2,000mAhの電池は200mAの電流を10時間出力できる、というイメージです。(mA×h)

当然、容量が大きいほど長持ちするのですが、2,000mAhを越えたあたりから電池が露骨に太くなってきます。電池ケースがタイトだと、入らないとかフタが閉まらなくなることも。
というわけで2,000mAh以下くらいが無難です。普通は1,900~2,000が多く、軽量安価なものが950~1,300、高容量タイプで2,600とか大きいのが出てきます。国産メーカーだとこの3種類くらいで分けて出してます。

メーカー

ニッケル水素充電電池は Panasonic、東芝、FDK(富士通)が無難です。
あとはかろうじてAmazonBasic くらい。海外とか100均の製品は品質が微妙です。

ちなみに、パナ、東芝、FDK については、どれもFDKの工場で作ってるので品質に大差はありません。
どれ買ってもそこまで変わりません。
(事業統合や譲渡、会社吸収など色々とややこしい変遷があって最終こういう状況)

AmazonBasicも過去はFDK製だったものが、最近は中国製になって少し品質が・・・?という話も聞きます。(Amazon評価はサクラ抜きで十分キープしているのですが、FDK時代の影響…?)
海外製品だとAmazonでよく扱っているEBL社製品。数年前までは良かったんですが、最近急に評判が悪くなってきました。充電器もコスパの良い製品が多かったんですが、明らかに品質が落ちてきてますね。

ちなみにPanasonic製品の「充電式エボルタ」は2023年前半で生産終了し、eneloopブランドに統合されます。旧パッケージということで投げ売りされていることもあるので、安く見かけたら買いです。品質が悪い安物というわけではありません。

100均で売ってる充電電池も使えないことは無いのですが、どちらも1,300mAhと少な目。
左がダイソー、右がセリア製品でどちらも1本110円ですが、ダイソーの方がだいぶ性能が良いです。出力電流量、放電ともにセリアの方がだいぶ劣る感じです。100均で買うならダイソーがオススメ。
キャンプでガンガン使うならダイソーを大量に買うという手もアリ。その場合は電池管理のために電池にナンバーを振っておきましょう。同じ電池ばかりだとどれが充電終わったのかわからなくなりがちなので。

充電器の選び方

通常・急速どっちにする?

大きく分けると、「やさしくゆっくり充電する通常型」、「それの半分くらいの時間で充電できる急速型」、「それらを自由に設定できるしリフレッシュ機能とかも付いてる高機能型」の3つに分かれます。

「通常/急速」は充電器の出力電流値で変わってきます。
ここが大きいと短時間で充電が終わる(急速)のですが、充電電池に負担がかかります。充電電池に負担がかかると消耗しやすくなって、短時間で空になるようになります。

充電時間の目安は、さっきの容量計算の逆算で、2,000mAhの電池を500mAで充電したら4時間かかるというようなイメージです。
(2,000mAh ÷ 500mA = 4h 、ロスがあるので実際はもう少しかかります)

ラジコンやミニ四駆に使うようなハイスペックモデルは2,000mAで充電出来るようなものもありますが、電池にもかなり負担がかかります。
(そういう使い方をしている人は半年とか1年で電池を新調してます)

普通に家で充電するなら急速充電を謳っていても500~750mA出力くらいが電池にも比較的優しく安全です。

で、国内メーカーの充電器(4本充電タイプ)を見ていくと…
(HiTECは国内メーカーじゃないですけど国内法人もあるし、高品質なのでまぁ参考に)

(2023/7/19 表修正 パナの通常型も倍速充電機能あるのが抜けてました)

オススメはPanasonicかFDKの急速タイプ。通常タイプはさすがに時間かかりすぎで使い勝手が悪すぎです。かつ、上記については2本だけ充電するときに倍速(半分の時間)で充電してくれる機能があります。
ということでこの2種がオススメです。
ちなみに、倍速充電時は表の倍の電流を流すので意外と熱が出ます。できれば風通しの良いとこでやってあげてください。(パナに至っては1,500mAもかけよるので結構熱が出ます)


PanasonicはAC100V電源タイプだけでなく、USB電源で充電できるタイプもあります。
緊急時のモバイルバッテリー代わりにすることもできて便利そうにも見えるのですが、4本一気に充電すると速度がガタ落ちになるので要注意。上記の表で言うところの300mAしか出ないので、通常型と同じになります。

夏場に暑さ対策グッズをガンガン回すような使い方をしたい人はしっかり充電できる高性能タイプがおすすめ。さっき挙げたHiTEC社です。ここみたいな高性能な充電器だと充電用の出力を自分で決められます。ゆっくり電池をいたわる充電も、短時間でガツンと充電したいときも自由自在。
無駄に高機能です。(そしてお値段も少し張る)
ヘタってきた電池をリフレッシュする機能もついてます。しばらく使ってなくてキャンプに行く前とかにリフレッシュがオススメ。
コンパクトでUSBタイプC(PD3.0)対応、充電機能も充実ということで、ミニ四駆やラジコンやってる勢から絶大な支持を集めている製品です。私や息子も愛用してます(笑)

オススメできないアイテム

Amazonや楽天を見てても色んな製品があるんですが、正直下記のような物はあまりオススメできません。理由なども併せて書きます。

USB直接充電タイプ

電池そのものにUSB端子があって、USBで簡単に充電できて専用充電器が不要!
というのがウリですけど、これは中身が小型リチウムイオン電池です。小さいところに細かいバッテリーや制御部品を詰め込んでいるため熱や衝撃に弱い上、ほぼ全てが作りの怪しい輸入品です。すぐに使用できなくなったなどのトラブルも多く、あまりオススメはできません。

雑な充電器

充電が止まらない

100均の充電器のように安価な充電器は満充電になっても充電がストップしません。少し時間が過ぎたくらいでいきなり電池が発火したりはしませんが、負荷がかかり続けるのであまりお薦めはできません。あと、充電にすごい時間かかります。(充電が目茶苦茶ヌルいから少しくらい時間過ぎても平気という設計思想)

LEDが電池2本につきひとつ

あと海外製品に多いのが、状態を示すLEDが電池2本につきひとつしか付いていないもの。
2本単位でしか充電できないので不便&2本のうち残量の多い側の電池に常に負荷がかかります。

パナや富士通のでも安いグレードの充電器だと同じような製品があったので、国産だからと言って油断はできませんが。
┐(´д`)┌ヤレヤレ

オススメ製品

【安心の国内ブランド】
必要にして充分な機能が備わったFDKとパナ製品。(リフレッシュ機能とかはありませんが)
パナは2本充電時にはかなりの高速充電が可能。

【ホビー用途(主にミニ四駆)で確固たる地位を築いている製品】
専用ACアダプタ不要でUSBタイプC接続可能。最大1,500mAで4本の単3充電電池を充電可能。各スロットごとに100mA単位で充電電流値を設定できるので電池をいたわる充電も可能。2本は一気に充電、2本はゆっくり優しく充電、ということも可能。当然リフレッシュ機能も。サイズも小さく、イチオシですが、問題は少しお高いこと。

【コスパ重視のシンプルデザイン】
余計な機能やデザインをすべて省いたコスパ重視高機能品。基本的には900mAでの急速充電のみ。
こちらもミニ四駆界隈でよく使われているメーカーで信用に足ると考えています。

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